2022年12月31日の話です。
「紅白とカウコンは家のテレビで見るもの」という家訓の家で育ちました。
大晦日とは、何をおいても家族ですごすものという呪縛。
今年はそれをぶっちぎった大晦日でした。そう、わたし的限界突破です。
子供の頃からずっとテレビで見てきたジャニーズカウントダウンコンサート。
ジャニーズのファミリークラブに加入したのは社会人になってからという遅咲きのわたし。
もうとっくに大人になっていたけれど、それでもカウコンはわたしには「無理」なステージでした。
大晦日に、東京ドームで、年越しのカウントダウンコンサートに行く。年末年始は東京から遠くはなれた地方に帰省するという使命を背負った身には、このハードルはずっと高かった。そのうちいつしか家庭を持って、子どもが生まれて、年末年始はもっとしがらみが増えて。
なんならしがらみだらけなのは大晦日だけじゃなくなってて。
だからきっと、私はカウコンはテレビで見る人間なんだろうと思ってた。
でも。
どうしてもいま、なんのフィルターも通さずに、この目でKing & Princeを観たかった。
いつだって自分たちの言葉で、自分たちの今と未来を伝えてくれてた人たちが、急に黙ってしまった今。自分たちのグループなのに、King & Princeについてなにかを語ることが出来なくなってしまった(んであろう)今。
なにも教えてもらうことができないならせめて、自分の目で、確かめに行きたかった。
何を確かめたいのかは、正直わからなかったけれど、このまま5月になってしまう前にとにかく自分ができることをしたかった。なぞの使命感。
わたしにとって、その最後になるかもしれないチャンスが今回のカウコンでした。
結果。
それが叶って、本当によかったと思う。
この目で見て、感じた気持ちをきちんと残しておこうと思います。
~まずは東京ドームの近くにとったホテルの部屋で見た紅白の話~
5人のKing & Princeのラストステージにichiban をオファーしてくださったNHKに深く感謝します。
(ほんとどなたが誰が決めてくださったの?心より、ありがとうございました)
シングルでもない、タイアップもない、オリジナルアルバムのリード曲。世間のパブリックイメージである王道アイドル路線とも毛色がまったく違うこのチャレンジングな一曲に、5人のどんな覚悟が込められてるのか。それを伝えるステージとして、今の日本に紅白以上のものはないでしょう?
最高のステージで披露された最高のパフォーマンス。一世一代の気迫というか、全部このステージに置いていくかのような、わたしが初めてみるKing & Princeでした。
ラストレースに臨む超一流アスリートが、オリンピックで、世界新記録で金メダルとったど!
みたいなドラマがありました。
仮にKing & Princeの置かれている状況をまったく知らない人がみても、胸に響くような圧巻のステージでした。
本当に奇跡のようなパフォーマンスだった。
もうどこまでも行ってしまえばいいよ
— おみおつけ (@yareba_owaru) 2022年12月31日
君たちは自由だ
進む道の先で笑っていてくれ
King & Princeがだいすきだ
ホテルのシングルルームでひとり、小さなテレビでみていましたが、本当にこういう気持ちになりました。心から楽しそうで、5人が5人だけのためにパフォーマンスしているように見えて。
なにより単純にパフォーマンスがかっこいい、それ以外の感情が生まれない時間。
衣裳だって、ichiban の世界観のためだけのもの、King & Princeがアイドルだとかジャニーズだとか、そんなことは二の次で、いつだってこの5人は1番かっこいいパフォーマンスだけを目指してるんだもの…
わたしが大好きなKing & Princeでした。
5人が、取り上げられてしまった「King & Prince」を自分たちの手に取り戻したように見えた。
いつだってそうだけど、この夜は特に世界一かっこよかった。見てくれた人達も、そんなKing & Princeの姿を支持してくれたように感じたのも、また誇らしかった。
幸せで頭のてっぺんから足の先まで満たされるような気持ちだったな。やっぱりYOUたちがNO.1、1番だよ、わたしは間違ってなかった、そんな勇敢な気持ちをもらいました。
そして、いよいよホテルを出て、歩いて東京ドームへ向かいます。
(ちなみに、この夜わたしの行動は全部ひとりです)
すごいよなぁ。大晦日のよる10時過ぎの文京区の住宅街、だれも人がいません。暗い夜道を歩いて、白山通りにたどり着いてようやく車と人、そしてオタクたちに出会ってホッとしました。
そして冒頭の写真の光景に出会います。
大晦日のこんな時間に、東京ドームの前に立っている自分に、確実に興奮していました。ねむくなったらどうしようと心配していましたがぜーんぜん大丈夫。なんならこの1年で1番元気で1番充実した気持ちです。
座席は2階の一塁側、全体がよく見渡せて最高です。負け惜しみじゃなくて、この席でよかった。
40才の誕生日に、いい大人が実の父にねだって買ってもらった防振双眼鏡が大活躍。この日はとにかく平野紫耀さんを見る、そう決めていました。
23時開演。なおテレビの生中継は23:45~0:45。
テレビの中継まではジャニーズJr.のグループが出てきてそれぞれ3曲ずつ披露してくれます。まわりはありとあらゆるグループのペンライトが光っていて、そういう意味ではみんなここにいる目的はさまざま、一体感はありません。それがぼっち参戦にはとても心地よい。
隣の席のお嬢さんはHiHi Jetsがお目当てだったようで、いきなりボルテージが上がってて微笑ましかった。その後もJr.のどのグループが何を唄ったか熱心にメモをとってて。若いっていいね…
そしていよいよいつもテレビで見ていた生中継が始まります。カウコンおなじみのジャニーズメドレーが始まると、メンステバクステセンステ外周フロート、あっちやこっちから続々ジャニーズのアイドルが現れます。どうせなら、テレビに映らないところを見たい。スタンバイする姿からみたいじゃないですか。そうすると、今始まった歌とは違う場所でなにかが始まっていないか探さないといけないので、まー、いそがしい!!(とてもたのしい)
さっき紅白でゴリゴリのhip hopファッションだった自担ですが、カウコンはなに唄うんだろ?どんな衣裳なんだろ?予測がつかないし、なによりなかなか出てこないまま、Sexy Zone登場。
おおマリウス!5人で歌って踊るSexy Zoneはエモかった。マリウスおっきくて大型犬みたいだな…賢い大型犬だ…ほんとに大きくなったな…さみしいよ…
とか考えてたら
「今年ラストは!キングアンドプリーンス!」ってイノッチが言ってますが…?
え?え?どこ??
(双眼鏡は視界狭いので大混乱)
次の瞬間、
あの声で「君はシンデレラガール My Precious one…」ですよ。
なんかもう、夢かと。
東京ドームのメインステージのど真ん中、スクリーンの真ん前に舞い降りた白い天使…もといKing & Princeでした。
FIRST(涙)DOMETOUR「Mr.」のオープニングで着用していた白い豪華な衣裳でした。
王道アイドルバージョンのKing & Prince。
みんながだいすきなKing & Princeだ…
もうなんならいま1番声に出したい言葉、King & Princeです…
ジャニーズファミリーの中、というかデビュー組の中にいる時のKing & Princeはいつも通り控えめで、すぐに5人でぎゅうぎゅうくっつきがちで、平野さんと海ちゃんは並ぶとすぐに顔くっつけて耳元でなんか言い合っています。
動いてるKing & Princeだ…
だいすきなKing & Princeだ…
必死で双眼鏡を覗いて、必死でだいすきな姿を目に焼き付けます。
わあ、わらってる…
(感無量)
ほんとにたのしい、しあわせ、だいすき、そんな気持ちしかわいてきませんでした。
「コンサートにはみんなが色んな気持ちで集まってきているから、せめてその間だけは全部忘れてたのしい気持ちだけですごしてほしい。そしてまた明日から、それぞれの場所で頑張れる力を持って帰ってほしい。」
King & Princeはいつもそう伝えてくれていました。
だから、カウコンでも同じ。
これが最後のカウコンかもしれないとか、もう5人のKing & Princeがシンデレラガールを唄うところは見られないかもとか、そういう予断をまったく挟む瞬間はないまま、ただただ幸せで笑顔になれる時間でした。
そして生中継も終わって最後のあいさつ。
グループごとに今年のコンサートの話やリリースの話、マリウスは最後にファンへ感謝の言葉と、それぞれに進んでいきます。いや、さすがにキンプリはどうするんだろう、紅白では「5人では最後」と言ってたけど…とおそらく会場にいるみんなが思うなか、我らがリーダー岸くんが口を開きます。
「これはほんとにボク事になるのですが…」
「モノマネをしてもいいでしょうか?」
と。
笑
皆がなんで?なんで?な中、太一くんが明日東山さんに会うからと言ってスマホを構え、撮影される岸くんにより披露された自称珠玉のモノマネ
「ありがとう、青山劇場」(東山さん)でした。
岸くんここ青山劇場だとおもってたの?ドーム!ドームだよ!ヒャハハ!と騒然となりつつも、さらっと「健康第一で!」と今年の抱負を言って、ありがとうございました~!!!!!と去っていった5人。
東京ドームの五万人みんなが笑顔のまま、だれ一人寂しくなることもモヤモヤすることもなかった。最後まで完璧なアイドルでした。
ほんとにすごいなって思った。いつだってこうやって私たちの前にいてくれたんだろうなって思います。そしてこの夜もそうだった。
紅白でのパフォーマンス、カウコンでのパフォーマンス。それぞれどっちも、King & Princeがファンに見せたい姿だったんだろうなと伝わりました。
好きなアイドルには、自分がやりたいことだけをして、見せたいものだけ見せて欲しい、その上で、出来るだけ長い時間を共に過ごしていたい、それがわたしの願いでした。
あの11/4の夜にわたしが見たのは、きっと5人が絶対に見せたくなかった姿です。
それを見てしまったことや、知らされた現実よりなにより、5人がそれを見せなくてはいけなかったことが悲しかった。
そんなことはしてほしくなかったし、ましてやそうしたことを謝るなんて、絶対させたくなかった。
今も無念です。
あの日からずっとずっと、その思いにとらわれて、傷ついて、ずっと怒っていました。
でも2022年の大晦日にわたしがこの目で見た姿は、ちゃんとKing & Princeが見せたい本来の姿だった。そのことにとても救われました。
カウコン、行けてよかった。
そして思ったこと。
きっと最後の瞬間まで、5人はいつも通り笑ってみせてくれると思います。それこそが、これまで積み重ねてきたアイドルとしてのプライドなんだと思う。
そうであれば私も、行き着くところはいつも同じ。
5人が見せてくれるものを大切に受けとりたい。
King & Princeのことを信頼しています。
いつもありがとう。